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神経内科の主な病気

病名と歴史

 球脊髄性筋萎縮症(SBMA)は、脳の一部である脳幹や脊髄に存在する、筋肉を動かすための神経(下位運動ニューロン)が徐々に減少することによっておこる神経疾患です。1897年に、日本の川原(ひろし)が「進行性球麻痺の兄弟例」として報告したのが、世界で初めての報告と考えられていますが、1968年にWilliam R. Kennedyらによって、11例の球脊髄性筋萎縮症患者がまとめて発表されて以降、「Kennedy病(Kennedy-Alter-Sun病)」と呼ばれることも一般的になっています。

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原因

 球脊髄性筋萎縮症の特徴の一つは、成人の男性にのみ発症し、女性には発症しない遺伝性の疾患であるということで、日本では、人口10万人あたり1~2人程度の患者がいると推定されており、人種や地域による大きな差はないと考えられています。球脊髄性筋萎縮症の原因は、性別を決めるX染色体にある「アンドロゲン受容体遺伝子」の異常であることが分かっており、採血検査によって実施することが可能です。

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症状

 球脊髄性筋萎縮症の主な症状は、手足や舌の筋力が落ちること、それらの筋肉がやせること、そして、飲み込みにくさやしゃべりにくさが出ることです。筋力の低下は、特に体の幹に近い筋肉に強く出ることが多く、立ち上がりにくさや不安定な歩きの原因となります。また、顔や首の筋肉に力が入った時に筋肉のぴくつきが強くなる現象も特徴的で、特に口周囲に目立つことがあります。
 最初に筋力の低下に気が付く年齢は幅広く、おおよそ30歳頃から60歳頃と考えられます。筋力の低下を自覚する前に、手の震え(特に、両手を前に差し出したときに手が細かく震える)や筋肉の「つり」を経験することがあり、診断の際に役立つことがあります。また、筋力の低下とは直接関係のない症状として、女性の乳房のように隆起する「女性化乳房」が割合頻度高く認められる、発毛が減少したり、皮膚が女性様になったりなどといった症状がみられることもあります。

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検査所見

 血液検査では、血清クレアチンキナーゼ(CK)が非常に高い値になることが多く、肝機能の指標であるASTやALTもしばしば高値となります。一方で、血清クレアチンが低い値になることが特徴的です。一般の血液検査でこれらが指摘されて、球脊髄性筋萎縮症の発見のきっかけとなることも少なくありません。ただし、血清CKは、筋ジストロフィーや筋炎など、筋肉疾患でも高くなるため、これが高いことが球脊髄性筋萎縮症のみの特徴ではないことを理解しなければいけません。

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治療

 動物モデルなどを用いた基礎的な研究の結果、球脊髄性筋萎縮症の病態には、男性ホルモンが強く関連していることが分かってきました。それらの結果に基づいて、男性ホルモンをターゲットとした治療法の開発が、動物モデルを使った基礎的な研究から患者さんを対象とした臨床研究まで進められ、それら臨床研究の結果に基づいて、2017年8月25日に、リュープロレリン酢酸塩(リュープリン®SR注射用キット11.25mg)が球脊髄性筋萎縮症の進行を抑制する治療薬として承認され、日本国内で使用することが可能となっています。ロボットスーツ(HAL®)を使ったリハビリテーションも保険診療として認められています。

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