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神経内科の主な病気

(疾患・用語編) 筋ジストロフィー

 筋ジストロフィーは、筋肉(骨格筋)の構造や機能維持に重要な蛋白質の遺伝子に変異が生じたことによって生じる疾患の総称です。筋力低下・運動機能低下を共通の症状としますが、発症年齢や初発症状、進行の程度、遺伝形式は疾患により様々で、これらを元にした古典的分類では、表1の7病型に分類されています。

表1.筋ジストロフィーの古典的分類

病型 遺伝形式 初発症状
ジストロフィノパチー(デュシェンヌ型・ベッカー型) X染色体連鎖 筋力低下(腰帯部・下肢近位部優位)、下腿肥大
肢帯型
※発症1歳以後
常染色体優性(顕性)・劣性(潜性) 筋力低下(腰帯部・下肢近位部優位)
先天性
※発症1歳未満
常染色体優性(顕性)・劣性(潜性) 筋力低下(腰帯部・下肢近位部優位)
筋強直性 常染色体優性(顕性) 筋力低下(咀嚼嚥下筋、頸部・体幹、手指・足部優位)、筋強直現象
顔面肩甲上腕型 常染色体優性(顕性) 筋力低下(肩甲帯・上腕、顔面優位)
エメリー・ドライフス型 X染色体連鎖、常染色体優性(顕性)・劣性(潜性) 筋力低下(肩甲帯・下腿優位)、関節拘縮(脊椎・肘)、心伝導障害
眼咽頭筋型
※発症中年以後
常染色体優性(顕性)・劣性(潜性) 筋力低下(眼・咽頭筋)

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