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神経内科の主な病気

(症状編) 筋肉の痛み

 過度の運動やウイルス感染に伴う筋肉痛はだれもが経験する一般的な症状です。しかし、緊急の対応を必要とする筋肉痛の原因として横紋筋融解症があります。急激に筋肉細胞が壊れ、腎不全に至ることもあります。薬剤(スタチン系やフィブラート系などのコレステロール値を下げる薬やコデインなどの咳止め薬など)、カリウム欠乏、熱中症、脱水、外傷などで発症します。運動に関連して起こる筋肉痛の中にも病的なものがあります。グリコーゲンの代謝異常症(糖原病)では運動開始直後に筋肉痛が起こり運動を続けているうちに痛みが軽減することが特徴です。一方、長距離走など筋肉の持久運動で痛みがでてくる場合は脂肪酸代謝異常症が疑われ、横紋筋融解症を起こすことがあります。
 いわゆる"こむら返り"といわれる有痛性筋痙攣は、運動の後や高齢者では就寝中によくみられる症状です。筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症などの病気では、"こむら返り"を起こしやすいことがあります。
 運動とは無関係に筋肉痛が起こる病気もあります。リウマチ性多発筋痛症は50歳以上の中高年者に多く、関節を包んでいる滑膜に炎症がおこる病気ですが、肩~上腕、臀部~大腿に筋肉痛を訴えます。血液検査で炎症反応が著明ですが、少量のステロイド薬が著効します。

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