23rd World Congress of Neurology(第23 回年世界神経学会議;WCN2017)開催地への立候補について
WCN2017への立候補の締め切りが平成24年8月15日に設定され、我が国も開催地に立候補しました。今後、本年11月の訪問調査を経て、来年9月にウィーンで行われるWCN2013においてWorld Federation of Neurology(世界神経学会;WFN)加盟各国の代表による投票で開催地が決定されます。
WCNは2009年から、開催地は2年ごとに世界の4大地域をローテーションする方式になり、2017年はアジアの順番となります。アジアは世界で最も人口が集積する地域であり、Neurologyの普及が特に必要な地域との認識から、WFNはAsia Initiativeとのスローガンのもと、教育活動に力を入れています。日本神経学会としては、Asia Initiativeを推進するプログラムの充実を図るとともに、我が国をはじめとするアジアのNeurologyの発展を世界に示し、さらなるアジア・オセアニア発展の礎を築く大会を開催するとの理念の下、立候補することにいたしました。
我が国は1981年に京都で初めてWCNを開催しましたが、この大会は日本神経学会を世界に認知させただけでなく、多くの若手会員(現在は神経学会のリーダーとなっておられる世代)に大きなインパクトを与え、世界を見据えて仕事をする意識を植え付ける絶大な効果がありました。
それから30年余りを経て、いまや日本神経学会は会員数8000名を超える大所帯となり、神経学の各専門領域で世界的に活躍する研究者を生み出しています。しかし、日本神経学会学術大会の公用語は日本語のみであり、世界に対して十分に開かれてはいません。また最近、日本人の意識が内向きになっているといわれることも懸念されます。日本神経学会では学術大会の国際化、2013年1月からの英文誌「Neurology & Clinical Neuroscience」の刊行など、国際化推進に特に力を入れております。WCN2017の開催は日本神経学会の国際化を大きく前進させ、とくに若手会員が日本と世界を実感するまたとない機会になるものと考えます。そして日本神経学会のさらなる飛躍の契機になることを確信いたします。
会員各位のご理解と、WCN2017招致活動へのご支持・ご協力を心よりお願い申し上げます。
2012年9月吉日
代表理事 水澤英洋
WCN2017招致委員長 高橋良輔