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標榜診療科名を「脳神経内科」に変更することにつきまして

日本神経学会会員の皆様

 2017年9月16日開催の平成29年度第4回日本神経学会理事会にて、学会として標榜診療科名を「神経内科」から「脳神経内科」に変更することを決定しました。そしてこの決定は、2018年1月8日に開催されました社員総会でも報告されました。

  1. 標榜診療科名変更のねらい
     ねらいは神経内科の診療内容をよりよく一般の方々に理解していただくことにあります。
     わが国で診療科として「神経内科」の標榜が認可されたのは1975年です。それ以来、「神経内科」という名称を浸透させるべく、学会としても努力を重ねて参りました。例えば、神経学会の関係団体である神経内科フォーラムの企画として、新聞の全面広告で「神経内科をご存知ですか」というキャンペーンを2013年から行っております。しかしながら、いまだに心療内科や精神科と混同されることがある一方、脳卒中や認知症などのコモンディジーズを専門的に診療する科であることが広く知られていない状況が続いております。
     このことにより、まず神経内科を受診してほしい患者さんが神経内科受診を思いつかずに、診断がつかない状態が何年も続いたり、適切な治療のタイミングを逸したりすることが現在でも生じております。

     脳神経内科という名称に変更することにより、脳・神経の疾患を内科的専門知識と技術をもって診療する診療科であることがわかりやすくなります。また、診療内容が世間に広く知られている「脳神経外科」の内科側のカウンターパートである、との位置づけが明確になります。このことは神経内科の専門診療を必要とされる患者さんの大きな利益になります。以上の理由により、日本神経学会として標榜診療科名を「神経内科」から「脳神経内科」に変更することといたしました。

     なお、学会として標榜診療科名を「脳神経内科」に変更することに関して、厚生労働省医政局にもご報告しました。特に問題はないとの認識を示されています。また、日本医学会など関係機関・学会への説明も行っているところです。今後、専門医の名称変更などの課題がありますので、引き続き適切に対応してまいります。

  2. 会員の皆様へのお願い
     本学会としては、今後学会内で使用する診療科名は、順次脳神経内科を用いることに致します。また、これまで神経内科やそのほかの診療科名を標榜されている医療機関には、脳神経内科への変更をお願いしてまいります。
     会員の皆様にはどうか標榜診療科名の変更にご理解を賜りますようお願い申し上げます。併せて、関係医療機関において脳神経内科への診療科名変更が速やかに進み、一般の方々の理解が浸透するように、ご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2018年3月吉日

一般社団法人日本神経学会
代表理事 高橋良輔
(京都大学医学研究科臨床神経学教授)

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