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開催案内

第29回国際臨床神経生理学会のご報告

日本神経学会会員の皆さま

 第29回国際臨床神経生理学会(The 29th International Congress of Clinical Neurophysiology, ICCN2010)は2010年10月28日から11月1日まで神戸国際会議場と神戸ポートピアホテルで開かれました。これは国際臨床神経生理学会連合(International Federation of Clinical Neurophysiology, IFCN)が4年に1回開く学会でありまして、今回は日本臨床神経生理学会と内閣府日本学術会議との共同主催で開かれました。皆様のご協力のおかげで、1661名(うち海外889)の研究者に参加していただきまして、おかげさまで好評のうちに開くことができました。学術セッションの内容は、境界領域を含めて多岐にわたるテーマを網羅し、それぞれについて最新の知識と展望を明らかにすることに努めました。なかでも近年とくに進歩が著しい領域として、末梢神経閾値電気緊張(threshold electrotonus)と軸索興奮性の検査法、神経筋チャネル異常症の検査法、ボツリヌス治療の原理と応用、経頭蓋磁気刺激(TMS)と皮質内抑制機構、反復TMS (rTMS)と脳可塑性、深部脳記録と深部脳刺激(deep brain stimulation, DBS)、神経機能回復とリハビリテーション、脳磁図の臨床応用、皮質高周波律動(HFO)の意義、皮質直流電位の意義、事象関連脱同期化・同期化(ERD/ERS)の意義と応用、近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)の臨床応用、神経機能イメージングと電気生理の対応、brain-computer interfaceの展望、mismatch negativityの意義と臨床応用、基底核の神経回路と律動の意義、術中および集中治療室における神経機能モニター、および前庭機能検査の進歩、に焦点を当てました。また神経科学に関連したテーマとしては、作業記憶と社会脳、言語、顔の認知、疼痛とかゆみの神経生理、脳の発達と神経生理、感覚運動連関、皮質領域間機能連関、および選択的注意を取り上げました。そして一方では、精神疾患、認知症、てんかん、睡眠障害と睡眠モニター、パーキンソン病、不随意運動、運動ニューロン疾患、末梢神経炎、筋疾患、体性感覚、視覚、聴覚、脳神経の電気生理学的検査法、脊髄反射、歩行障害、排尿機能の検査、神経筋の超音波検査、神経筋接合部の機能検査など、日常臨床に卑近なテーマも網羅しました。そして実技コースとしては、脳波、筋電図・神経伝導検査、およびTMS に関するハンズオンワークショップを設けました。本学会の会員の方々にも多数参加していただき、さらに関連10施設には学会運営にもご協力いただきました。ここに厚くお礼申し上げます。

2010年12月10日

第29回国際臨床神経生理学会
会長・組織委員会委員長
柴崎 浩

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