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編集後記より
2024年12月,第129回近畿神経地方会を主催させていただきました.神経地方会は,私にとって最も思い入れのある学会です.振り返れば,私が医師として初めて発表の場をいただいたのも神経地方会(1995年,九州地方会)でした.この経験が私の進路に大きな影響を与えたことは間違いありません.当時発表したのは,特発性低髄液圧症候群の1例でした.上級医のご指導のもとで症例を学び,議論し,最終的に論文(治療1996;78:1806-1808.)に報告することができました.この経験は,症例報告の基本を学ぶ上で非常に貴重な機会となりました.
最近はインターネットの発展や人工知能の活用などにより経験する症例の価値や希少性の判断が容易となってきました.もちろん間違った情報を適切に判断することが必要ですが,最新の情報を瞬時にまとめることが可能となっています.1995年当時はインターネットがまだ黎明期で,情報収集や発表準備には大変な労力を要しました.最新の論文を検索する手段は限られており,総説や教科書を頼りに情報を集め,大学図書館の端末に年代別のカセットを入れてアブストラクト検索を行い,必要な論文を取り寄せていました.蔵書があればその場でコピーできましたが,所蔵がない場合は他大学からの取り寄せに数週間かかるのが普通でした.
スライド作成もまた一苦労でした.既にブルースライドの時代ではありませんでしたが,医局にあったMacでAldus社のPersuasionを使ってスライド原稿を作成し,フィルムレコーダーで焼き付け,さらに外部業者に依頼して翌日以降に仕上がりを受け取るという手順を踏んでいました.予行での指摘を反映する際も,再度フィルムを作り直す必要がありました.それに比べ,現在はPowerPointで直前まで修正が可能であり,さらには人工知能がスライドの叩き台を作成してくれる時代になりました.論文作成のための情報収集や文章添削などにも最新の技術を活用することが可能です.まさに隔世の感があります.
神経学会会員の皆様には,これからも新規入会や若手育成に繋がるよう,若手医師が経験した貴重な症例を少しでも多く本誌に投稿していただきたいと願っております.
(古賀 政利)
投稿者へのアピールポイント
日本の神経内科学のリーディングジャーナルとして
- ★PubMed/MEDLINEにabstractだけでなく、全文が収載されています。
- ★日本の神経内科学のリーディングジャーナルとして、年間450万件以上(2023年集計)のアクセスがあります。
- ★2015年からオープンアクセスジャーナルになり、アクセス数の増加、被引用論文として有利な状況となっています。
- ★毎月、最新号のメール目次が会員へ配信されています。
- ★2015年5月J-STAGEにてから早期公開を開始しています。
- ★2022年5月から著作権の面でもオープンアクセスとなり、掲載された図表は学術目的であれば、申請せずに他紙や学会発表で転載利用できるようになりました。
若手医師の登竜門として
- ★卒後間もない先生方に発表の場を提供しています。
- ★投稿論文は温かく育てましょうという理念の下、査読は極めて教育的、建設的に行われています。
- ★査読が迅速です(昨年度の初投稿原稿の平均査読日数は10日間)
症例報告が多く掲載されています
- ★日々の診療に直接役立つ、日本語での症例報告を多く掲載しています。
- ★図と表を合わせて最大6個も掲載できるので、多くの情報を共有できます。完全電子化により、カラー代も無料です。
- ★Letters to the Editorを通して、発表された症例を討議することができます。
その他
- ★英文投稿も受け付けています。






