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編集後記より
血液一滴でアルツハイマー病の病理をうかがい知るバイオマーカー,膨大な記録から異常を拾い上げるAI.本年の学術大会が「未来への戦略」を掲げる通り,私たちの診療を支える道具は驚くほど進歩し,便利になったことを素直に喜びたいと思います.しかし,どれほど装置が精緻になっても,患者さんのわずかな訴えに違和感を覚え,「どこかおかしい」と問いを立てるのは,なお私たち臨床医の仕事です.一例の異変を感じ取る勘はデータを増やすだけでは育ちません.
その違和感を言葉にして残したものが症例報告です.私が研修医の頃,指導医に図の作り方から教わり,見様見真似で初めての症例報告を書いたときのことを,今でもよく覚えています.査読者のコメントへの対応には苦労しましたが,掲載後に先輩の先生方から感想をいただいたときの嬉しさが,次の一編への,そして日々の診療への励みになりました.一編を書き上げるたびに,自分の診療の輪郭が少しずつ確かになっていくのを感じたものです.
臨床では,診て(observe),書いて(preserve),遺す(serve)という営みが何より大切です.稀な症候に立ち止まり,その気づきを新知見として言葉にし,社会と次の世代に届ける.有用な症例報告とは単に珍しい症例ではなく,これまで知られていなかった症候や経過,新しい診断や治療,他疾患との関連や鑑別などが,臨床に役立つ形で示されたものです.珍しさそのものよりも,そこにどのような新知見があるかを明確に示していただけると,症例報告はぐっと価値を増します.かつて原因不明とされた脳炎の多くも,そうした一例一例の記録の積み重ねの末に抗体で語られ,治療できる疾患へと姿を変えてきました.医学の進歩は,いつも誰かの臨床の気づきから始まっています.
AI が答えを差し出してくれる時代だからこそ,若い先生方にはそれを速く得ることよりも,良い問いを立て,それを記録に残す楽しみを大切にしてほしいと願います.若い先生も指導医の先生も,ぜひ一緒に臨床的に有用な症例報告を創り,「臨床神経学」に投稿してください.若い先生の論文執筆を応援できるように建設的なコメントもして参りますので,多くの先生方からのご投稿をお待ちしております.
(中嶋 秀人)
投稿者へのアピールポイント
日本の神経内科学のリーディングジャーナルとして
- ★PubMed/MEDLINEにabstractだけでなく、全文が収載されています。
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- ★2015年からオープンアクセスジャーナルになり、アクセス数の増加、被引用論文として有利な状況となっています。
- ★毎月、最新号のメール目次が会員へ配信されています。
- ★2015年5月J-STAGEにてから早期公開を開始しています。
- ★2022年5月から著作権の面でもオープンアクセスとなり、掲載された図表は学術目的であれば、申請せずに他紙や学会発表で転載利用できるようになりました。
若手医師の登竜門として
- ★卒後間もない先生方に発表の場を提供しています。
- ★投稿論文は温かく育てましょうという理念の下、査読は極めて教育的、建設的に行われています。
- ★査読が迅速です(昨年度の初投稿原稿の平均査読日数は10日間)
症例報告が多く掲載されています
- ★日々の診療に直接役立つ、日本語での症例報告を多く掲載しています。
- ★図と表を合わせて最大6個も掲載できるので、多くの情報を共有できます。完全電子化により、カラー代も無料です。
- ★Letters to the Editorを通して、発表された症例を討議することができます。
その他
- ★英文投稿も受け付けています。






