臨床神経学

原著

国内筋ジストロフィー専門入院施設における筋萎縮性側索硬化症医療の変遷と死因―1999〜2013年―

齊藤 利雄1)*, 久留 聡2), 橋 俊明3), 鈴木 幹也4), 尾方 克久4)

Corresponding author: 国立病院機構大阪刀根山医療センター小児神経内科〔〒560-8552 豊中市刀根山5-1-1〕
1) 国立病院機構大阪刀根山医療センター小児神経内科
2) 国立病院機構鈴鹿病院脳神経内科
3) 国立病院機構仙台西多賀病院脳神経内科
4) 国立病院機構東埼玉病院神経内科

1999〜2013年10月1日時点の全国27筋ジストロフィー専門施設入院患者データベースの筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis,以下ALS と略記)情報を解析した.1999年に29例であった入院例数は,2013年に164例となった.50歳代以上の患者が中心で,1999年の人工呼吸療法施行率は68.9%,経口摂取率は41.4%であったが,2013年には各々92.7%,10.4%となった.死因は,死亡時自発呼吸30例中26例,非侵襲的人工呼吸療法6例中5例で呼吸不全,気管切開下人工呼吸療法82例中26例で呼吸器感染症の他多様であった.療養介護病床となった筋ジストロフィー専門施設には,今後もALS患者入院数の増加が見込まれる.
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(臨床神経, 61:161−165, 2021)
key words:筋ジストロフィー病棟入院患者データベース,筋萎縮性側索硬化症,呼吸不全,栄養管理,死因

(受付日:2020年8月22日)