臨床神経学

総説

第59回日本神経学会学術大会特別講演(2018)
日本~經學會創立(1902)から116年
―歴史に学び教訓を未来に活かす―

葛原 茂樹1)2)*

Corresponding author: 鈴鹿医療科学大学看護学部看護学科〔〒513-8670 三重県鈴鹿市南玉垣町3500-3〕
1)鈴鹿医療科学大学大学院医療科学研究科
2)鈴鹿医療科学大学看護学部看護学科

日本~經學會は1902年に神経学・精神医学の合同学会として創設されたが,神経学部門の衰退により1935年に日本精~~經學會に改称された.第二次大戦後に,神経学は内科学と精神医学の狭間から復活して興隆し,困難を克服して1960年に日本臨床神経学会を設立し(1963年に日本神経学会に改称),1975年に「神経内科」が医療法の診療科名として認められた.その後の発展はめざましく,2018年に会員数は約9,000名,専門医数は5,500名以上に達した.当面する神経内科専門医基本領域化も神経学のアイデンティティ確立の一環と見做すことができる.歴史の教訓を今日の課題解決に活かすという観点から,本学会の116年を顧みる.
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(臨床神経, 60:1−19, 2020)
key words:歴史,日本の神経学,日本神経学会,日本精神神経学会,日本内科学会

(受付日:2019年8月10日)