臨床神経学

原著

神経疾患治療薬におけるドラッグ・ラグ

池田 正行1)*

Corresponding author: 香川大学医学部附属病院医療情報部〔〒761-0793 香川県木田郡三木町池戸1750-1〕
1)香川大学医学部附属病院医療情報部

2016年7月現在,日米両国で既承認の神経疾患治療薬42 品目におけるドラッグ・ラグを公開資料に基づき検討した.日本で2011年1月以前承認の22品目と,それ以降承認の20品目での審査期間の平均値は,それぞれ24ヶ月,15ヶ月と,後者で有意に短縮していた.申請資料中に海外データを含む31品目では審査期間が17ヶ月,承認ラグが78ヶ月と,含まない11品目の26ヶ月,134ヶ月よりも,ともに有意に短縮していた.近年のドラッグ・ラグ改善には,特に2011年以降推進されてきた未承認薬解消の枠組み等の規制当局による施策と,国際共同治験を始めとした企業側の努力の両方が貢献していると考えられる.
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(臨床神経, 57:274−279, 2017)
key words:臨床試験,医薬品承認審査,米国食品医薬品庁,日米EU医薬品規制調和国際会議,神経疾患

(受付日:2016年12月6日)