臨床神経学

<シンポジウム(3)―3―2>中枢神経を侵す難治性炎症性疾患の治療法の選択と最適化:Q&A

視神経脊髄炎

中島 一郎

東北大学病院神経内科〔〒980―8574 仙台市青葉区星陵町1―1〕

視神経脊髄炎(neuromyelitis optica:NMO)の急性期治療は発症早期のステロイドパルス治療が必須であるが,無効時には血液浄化療法を併用することによって劇的な回復がみられることがある.NMOの再発予防には経口ステロイド剤の内服が絶対的に必要であり,発症あるいは再発から半年程度はプレドニゾロンで1日あたり15mg以上の内服が望ましい.免疫抑制剤は,アザチオプリンとミコフェノール酸モフェチルなどによる再発予防効果が報告されているが,効果発現までに数カ月以上要することもあり,少量の経口ステロイド剤との併用が望ましい.
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(臨床神経, 52:1231−1233, 2012)
key words:抗アクアポリン4抗体,ステロイド剤,免疫抑制剤,血液浄化療法,視神経脊髄炎

(受付日:2012年5月25日)