臨床神経学

短報

拡散テンソル画像法をもちいた多系統萎縮症における橋小脳路変性の検討

藤盛 寿一1)3)*, 舘脇 康子2)4), 清水 洋1), 木村 格1), 久永 欣哉1)

Corresponding author: 東北厚生年金病院神経内科〔〒983―8512 仙台市宮城野区福室1―12―1〕
1)国立病院機構宮城病院神経内科
2)同 放射線科
3)東北厚生年金病院神経内科
4)東北大学病院放射線診断科

多系統萎縮症(MSA)における橋小脳路の変性をMRI拡散テンソル画像法(DTI)をもちいて解析し,Hot cross bun sign(HCB)との相関について検討した.早期MSA3例,進行期MSA3例,健常人1例を対象とした.健常人ではDTIにより橋小脳路が鮮明に描出されたが,MSAでは全例で描出が明らかに低下しており,進行期例でより顕著であった.また,FA値,ADC値をもちいた定量解析により,橋小脳路の変性を確認した.さらに,DTIをもちいたカラーマップによりHCBの横線部分が橋中央部を横走する橋小脳路の変性を反映した所見であることが早期MSAの生存例ではじめて確認された.
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(臨床神経, 51:271−274, 2011)
key words:拡散テンソル画像法,多系統萎縮症,橋小脳路,中小脳脚,hot cross bun sign

(受付日:2010年8月19日)