学術大会概要

大会長挨拶

大会長挨拶

桑原 聡

第64回日本神経学会学術大会
大会長 桑原 聡
千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学教授

 第64回日本神経学会学術大会を、2023年5月31日(水)から6月3日(土)まで、幕張メッセにて開催させていただくことになりました。千葉で本学術大会が開催されるのは平山惠造先生が第34回大会(1993年)を主催して以来であり、実に30年ぶりとなります。幕張エリアは1989年の幕張メッセ開設以来日本最大級の複合コンベンションエリアとして発展し、多くの国際会議、イベント・コンサートが開催され、施設だけでなく6つのオフィシャルホテル(3000室)、ショッピングセンター、娯楽施設とともに発展しており、30年ぶりにさらに充実した設備で皆様をお迎えすることができることを非常に嬉しく感じております。また、大会長を仰せつかったことは大変光栄なことであり教室員一同誠心誠意準備を進めているところでございます。

 今大会のテーマは「煌めく脳神経内科学の明日を目指して(For a brilliant future of neurology)」とさせて頂きました。「煌めく」ものは神経疾患において急速に進展している革新的治療や診断技法であるとともに、common diseaseを扱う診療科である脳神経内科の社会貢献と社会的認知度が益々高まることを一つの大きな目標にしたいと考えております。実際に超高齢化社会を迎えて脳神経内科の役割は益々大きくなり、確実に存在感を増して行くことは間違いありません。本大会ではまさにbrilliantである脳神経内科の魅力を会員・社会にアピールすべく新規治療を中心とした先端医療と教育的プログラムのバランスを重視して企画を行います。働き方改革やリーダーシップ研修(専門医・指導医を対象としたリーダーとしての心構えや実践すべき具体的な行動についての研修)を取り入れます。また若手医師・研修医・医学生にbrillianceを知らしめる企画、メディア・社会に対して脳神経内科のidentityを強力に発信したいと思います。

 2019年以来のコロナ禍により61、62、63回の3大会とも一部ハイブリッド形式による運営となりました。第64回も一部ハイブリッド形式を取り入れますが、これまでと異なりウェブプログラムは日常臨床で忙しい先生方のためのものを中心として企画し、なるべく多くの方々が現地会場で直接お会いして活発な議論・懇親が行えるよう切に祈っております。

 幕張メッセは東京駅からJR京葉線で30分、羽田空港からリムジンバスで35分と利便性の高い立地にありますが、東京都内とは微妙に異なった雰囲気の地方色も味わって頂ければと思います。レストラン、ホテルのラインナップも充実しています。多くの皆様の千葉での神経学会学術大会参加を心からお待ちしております。

桑原 聡