臨床神経学

総説

Leber遺伝性視神経症

高井 康行1)*, 山上 明子1), 石川 均2)

1)井上眼科病院眼科
2)北里大学医療衛生学部視覚機能療法学

Leber遺伝性視神経症(Leber's hereditary optic atrophy,以下LHONと略記)は,若年男性に多いとされるが,小児から高齢までに発症しうる遺伝性の視神経症である.主な原因はミトコンドリア遺伝子変異で,ミトコンドリア内の電子伝達複合体Iの機能不全に関連している.急性から亜急性の視力低下を来し,片眼発症が多いが,数週間から数ヶ月で両眼性に進行する.視力の低下は著しく,多くの患者で矯正視力(0.1)以下になる.LHONは視神経炎の鑑別診断として重要であり,対光反射や蛍光眼底造影検査,MRI検査などが有用である.正確な診断と適切な治療のために,脳神経内科医と眼科医の連携が重要である.
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(臨床神経, 64:326−332, 2024)
key words:Leber遺伝性視神経症,視神経炎,ミトコンドリア病

(受付日:2023年9月15日)