短報
血栓回収療法を目的とした転送例における直接血管撮影室での受け入れ体制の意義
青木 淳哉1）＊, 鈴木健太郎1）, 金丸 拓也1）, 片野 雄大1）, 沓名 章仁1）, 木村 和美1）
＊Corresponding author: 日本医科大学脳神経内科〔〒113-8602 東京都文京区千駄木1-1-5〕
1）日本医科大学脳神経内科
我々は，転帰改善のために血栓回収療法目的の転送受け入れを血管撮影室とする取り組みを開始した．血管撮影室へ直接転送群は，来院から穿刺までの時間が中央値で22分と，CT後入室群の31分やMRI後入室群の84分より短かった（P<0.001）．症候性頭蓋内出血の頻度は3群間で同等であった（P=0.796）．血管撮影室での転送受け入れは，安全に来院から穿刺までの時間を短縮させる可能性がある．
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(臨床神経, 60：289−292, 2020)
key words：血栓回収療法，転院搬送，血管撮影室，来院から穿刺までの時間
（受付日：2019年9月8日）
