臨床神経学

総説

脳卒中リハビリテーションの今後

角田 亘1)*

Corresponding author: 国際医療福祉大学医学部〔〒286-8686 千葉県成田市公津の杜4-3〕
1)国際医療福祉大学医学部リハビリテーション医学講座

脳卒中リハビリテーション(以下,リハ)については,様々な新しいコンセプトや治療的介入が考案されている.その安全性と有用性が確認されている急性期リハは,さらなる普及が待たれる.脳の可塑性を高める非侵襲的脳刺激,脳内神経伝達物質に作用する薬剤,迷走神経刺激は,リハ訓練と併用されるべきである.ロボット・リハの導入により,リハ訓練の効率向上が期待される.脳卒中後片麻痺に対するニューロフィードバックは,運動イメージに対する治療的介入である.再生医療の効果を高めるためには,それに引き続いてリハ訓練も導入されることが望ましい.これらを積極的に導入することで脳卒中患者の機能予後が全般的に改善されるであろう.
Full Text of this Article in Japanese PDF (793K)

(臨床神経, 60:181−186, 2020)
key words:脳卒中,リハビリテーション,脳の可塑性,ロボット・リハビリテーション,ニューロフィードバック

(受付日:2019年11月29日)