臨床神経学

総説

第2次パラダイムシフトを迎えた脳梗塞治療

平野 照之1)*

Corresponding author: 杏林大学医学部脳卒中医学〔〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2〕
1)杏林大学医学部脳卒中医学

2015年に血栓回収療法のエビデンスが確立し,塞栓性近位脳血管閉塞例であっても迅速な再開通によって,確実な転帰改善が得られるようになった.2011年から直接阻害型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant; DOAC)が登場したことも相まって,急性期の抗血栓療法にも選択肢が増えている.本稿では,ここ数年で様変わりした脳梗塞急性期治療の進歩を解説する.
Full Text of this Article in Japanese PDF (553K)

(臨床神経, 57:203−207, 2017)
key words:脳梗塞,急性期治療,血栓回収療法,直接阻害型経口抗凝固薬,抗血小板薬二剤併用

(受付日:2017年2月6日)