臨床神経学

<シンポジウム(2)―2―1>パーキンソン病の非薬物療法とエビデンス

パーキンソン病の最新リハビリ療法

林 明人1)

1)順天堂大学医学部附属浦安病院リハビリテーション科・医学部脳神経内科〔〒279-0021 千葉県浦安市富岡2-1-1〕

パーキンソン病のリハビリは,運動療法や発声・嚥下のリハの有効性を示す報告も数多くあり,運動症状改善をめざす上で欠かせないものである.『パーキンソン病治療ガイドライン2011』で示されたエビデンスに加え,最新の研究・報告を解説した.リハのエビデンスづくりの難しさはあるものの,内科的・外科的治療とリハを組み合わせることで,運動症状のさらなる改善が期待できる.また,携帯歩行計(加速度センサー)を利用した,歩行障害の機能評価法を紹介した.歩行リズム,歩行加速度,歩行リズムの1日の変化,すくみ係数,睡眠時の体動などの項目を計測することで,患者がつける日誌では把握しきれない24時間にわたる定量的な評価方法を示した.
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(臨床神経, 53:1046−1049, 2013)
key words:パーキンソン病,リハビリテーション,治療ガイドライン,携帯歩行計,すくみ係数

(受付日:2013年5月30日)