原著
脳梗塞における早期けいれん発作
岡本 定久1）2）, 稲富 雄一郎1）, 米原 敏郎1）, 橋本 洋一郎3）, 平野 照之2）, 内野 誠2）
1）済生会熊本病院脳卒中センター神経内科
2）熊本大学医学部医学薬学研究部神経内科学〔〒860-8556 熊本市本荘1-1-1〕
3）熊本市立熊本市民病院神経内科
脳梗塞における早期けいれん発作（early seizures：ES）の臨床的特徴を検討した．当院に入院した急性期脳梗塞連続1,743例を，発症2週間以内にけいれん発作をきたしたES合併群19例，ES非合併群1,724例に分け検討した．多変量解析では来院時National Institutes of Health Stroke Scale（/10，OR 1.1，95％ CI 1.04〜1.13）と，脳血管障害もしくは頭部外傷の既往（OR 3.85，95％ CI 1.49〜9.95）が独立かつ有意なES発生関連因子であった．
(臨床神経, 46：307−311, 2006)
key words：脳梗塞, early seizure, 合併症
（受付日：2005年5月17日）
