日本神経学会では、神経内科専門医を育成出来る施設を日本神経学会認定施設として認め、その施設の状況に応じて教育施設、准教育施設、教育関連施設と分類しています。
日本神経学会認定施設はミニマムリクアイアメントを含んだ教育カリキュラムを有し、教育施設と准教育施設には指導医が最低1名在籍しています。教育カリキュラムには、神経内科専門医を目指す医師が専門医試験までに過不足なく研修する指標を持つために、神経学会が定めたミニマムリクアイアメントが入れ込まれています。指導医は、神経内科学に関する十分な知識と経験を有し、本学会専門医を目指す医師を指導する能力を備えた本学会の専門医であり、神経内科専門医を目指す医師を直接指導し、達成度を評価します。指導医によるミニマムリクアイアメントの到達度評価(研修修了証明書)は、2011年の専門医受験時から必須となりました。この証明書が無いと受験生は神経内科専門医試験を受けることができません。このように指導医は、社会的にも神経内科専門医の質を担保する上で重要な意味を持っています。尚、教育施設では3年、准教育施設と教育関連施設では2年に一度の施設認定更新を行い、神経内科専門医を育成するに十分な研修体制が整っているか否かを確認しています。
日本神経学会は、施設認定基準、モデルカリキュラム、指導医制を3本柱とし、技量、知識、経験ともに豊富な質の高い専門医育成に努めています。
施設認定委員会委員長
佐々木 秀直