臨床神経学

総説

てんかんとイオンチャネル

杉浦 嘉泰1)*, 宇川 義一1)

Corresponding author: 福島県立医科大学医学部神経内科学講座〔〒960-1295 福島市光が丘1番地〕
1)福島県立医科大学医学部神経内科学講座

てんかんは大脳神経細胞の過剰な電気的興奮によって起こり,近年神経細胞の電気的活動に深く関わるイオンチャネルの遺伝子変異が,てんかんの原因として報告されてきた.またこの変異イオンチャネルの電気生理学的機能解析により,てんかんを発症する病態が明らかとなってきた.本稿ではイオンチャネルの機能異常から見たてんかんの病態と,抗てんかん薬の作用機序について概説する.
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(臨床神経, 57:1−8, 2017)
key words:てんかん,イオンチャネル,グルタミン酸受容体,GABA受容体

(受付日:2016年9月12日)