臨床神経学

<Symposium 14-1> 今開かれる筋ジストロフィー治療の扉

筋ジストロフィーの臨床開発を推進する研究基盤:RemudyとMDCTN

木村 円1), 中村 治雅1), 三橋 里美1), 竹内 芙実1), 森 まどか1), 清水 玲子1)2), 小牧 宏文1), 林 由起子3), 西野 一三1), 川井 充4), 武田 伸一1)

1)国立精神・神経医療研究センター〔〒187-8551 東京都小平市小川東町4-1-1〕
2)東京女子医科大学小児科
3)東京医科大学神経生理学講座
4)国立病院機構東埼玉病院

国際協調に基づく遺伝性神経・筋疾患の臨床研究の推進を目的とし,国立精神・神経医療研究センターに,神経筋疾患患者情報登録Remudyを構築し,現在,ジストロフィノパチーおよびGNEミオパチーのレジストリーを運営している.設立当初の目的である臨床研究の計画および実施の際に対象となる疾患の疫学データを提供し,登録者へ正確な情報提供と迅速かつ効率的な試験参加者のリクルートフローを筋ジストロフィー臨床試験ネットワークMDCTNと共に構築した.さらに,疫学・自然歴情報を提供する臨床研究も実施している.これらの取り組みは,希少な難治性疾患の臨床研究基盤整備のモデルケースを提示している.
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(臨床神経, 54:1069−1070, 2014)
key words:Remudy,筋ジストロフィー,希少疾患,国際協調,TREAT-NMD

(受付日:2014年5月23日)