学会誌「臨床神経学」
目次へ戻る 第42巻第9号目次


─ 短報 ─

咬筋の痙攣により辺縁性歯周炎と顎関節脱臼をきたした里吉病の1例

松村 剛, 横江 勝, 神野 進

国立療養所刀根山病院神経内科〔〒560-8552 大阪府豊中市刀根山5-1-1〕

 反復する咬筋の痙攣により,辺縁性歯周炎,歯牙脱落,顎関節脱臼をきたした里吉病の1例を経験した.本症では,四肢における二次的骨病変が知られているが,われわれの検索しえた範囲で下顎骨・顎関節病変をみとめた症例の報告はこれまでにない.咀嚼筋の痙攣は,摂食障害・構音障害を引きおこすだけでなく,不可逆的な骨病変を生じる危険性がある.このため本症では,四肢の筋肉以外にも咀嚼筋の障害に対して留意し,積極的に対応すべきと思われる.
(臨床神経,42:889─891,2002)
key words:里吉病, 骨病変, 辺縁性歯周炎, 歯牙脱落, 顎関節脱臼

(受付日:2002年7月4日)

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